震災から2週間

まず、多くの方からいただいた励ましに心からお礼を申し上げます。
今回のの地震で当院の図書室は天井・床・壁が損傷しドアも開かず、室内にいた私は崩れた壁の隙間からようやく引っ張り出してもらいました。かすり傷一つなかったこと、自宅がほとんど無傷だったことは本当に幸運でした。図書室のあった外来棟は危険のため立ち入り禁止となり、蔵書・資料を持ち出すことも不可能となりました。それでも患者さんや通所リハビリテーションの利用者さんに事故がなかったことは本当にありがたいことでした。いま病院は使用可能な入院棟に病院の全機能と職員を集中し、混雑した中でもどうにか診療を続けています。病院周辺は被害が少なく、全国からの支援者の力を借りて、被害の大きな他病院からの転院患者さんも何とか受け入れています。
今回の震災では、出版社・データベース提供者など医学情報にかかわる方々から被災地でのフリーアクセスなどの素早い支援があり、また多くの図書館・図書室の方々からの支援の表明がありました。図書室にかかわる者としてとてもうれしく、また誇らしく感じます。なれない地で支援に当たる医師からも感謝する声を多く聞きました。
いまは、後方の雑多な業務を手伝いながら、可能な限り情報提供をしていくこと位しかできませんが、近隣の病院の状況や被災した方々のことを考えると、愚痴を言っているわけにはいきません。場所も蔵書もなくしてもまだまだやれることを求めて行きたいと思っています。
図書室は物と場所だけではない、人のネットワークに支えられている事をあらためて強く感じております。